東京高等裁判所 昭和35年(ネ)2622号 和解
一、控訴人等は、参加人南部商事株式会社(以下参加人という)から別紙物件を譲り受けた行為が旧国税徴収法第一五条に規定する詐害行為であることを認める。
二、被控訴人は、控訴人等が当該譲受当時の参加人の滞納税金債務額金一三、一九二、七五三円に相当する金員を被控訴人に対して連帯して完済することを条件として前記譲渡行為の取消を請求しない。
三、控訴人等は、前項記載の金額を参加人の滞納税金に充てるため、つぎのとおり直接東京国税局徴収部統括国税徴収官付分任歳入歳出外現金出納官吏に持参または送金して支払う。
(一) 昭和三七年一月二五日限り金三〇〇万円
(二) 昭和三七年二月以降昭和三八年七月まで毎月二五日限り金五五万円
(三) 昭和三八年八月二五日限り金二九万二、七五三円
四、つぎの(一)(二)(三)の場合においては、
1 控訴人南部光之は、
(イ) 参加人のため第一物件目録ないし六記録の不動産について昭和三三年二月一〇日の代物弁済を原因として、同月一四日東京法務局墨田出張所受付第三、八六六号をもつてした所有権移転登記の抹消登記手続をする
(ロ) 右参加人のため第「物件目録記載の不動産について所有権移転登記手続をする
(ハ) 右参加人のため第二物件目録記載の自動車につき同年四月二五日東京陸運事務所受付第一六四七九号をもつてした所有権移転登録の抹消登録手続をする
2 控訴会社は、被控訴人に対し第三物件目録記載の動産の引渡をする
ことを承諾する。
(一) 控訴人等が第三項(一)もしくは(三)の弁済を怠つたとき、または第三項(二)の分割弁済を怠り、その遅滞額が二回分に達したとき。
(二) 控訴人等が強制執行を受け、租税その他の公課につき滞納処分を受け、または控訴人等の財産について競売法による競売があつたとき。
(三) 控訴会社が解散したとき。
五、被控訴人は、前項にもとづいて所有権移転登記登録および引渡をした場合、控訴人等が被控訴人に対し既に支払つた金員は、控訴人等が参加人に代位して参加人の滞納税金を納付したものとして控訴人等に返還しない。
六、参加人は前各項について異議がない。
七、被控訴人は、控訴人等が第三項の支払を完全に履行したときは、東京地方裁判所昭和三三年(ヨ)第三、八七九号、同三、八八一号、および昭和三四年(ヨ)第一、六三八号仮処分決定の取消申請をする。
八、控訴人等は前記仮処分事件の担保取消に同意する。
九、被控訴人のその余の請求を放棄する。
一〇、訴訟費用は各自弁とする。
(裁判官 牛山要 山根静人 小川休衛)
当事者の表示<省略>
第一ないし第三物件目録<省略>